アパレル系サイトには、必ずといっていいほど存在する特集ページ。
実際どれほど効果があるのか?エンゲージメントを向上させるためにはどのような方法が必要になるのか?この記事ではその効果について実際のGoogleAnalyticsからの計測データを元に深掘りしていきます。
Contents
特集ページの役割と効果とは?
一般的なアパレルサイトでの特集ページの主要な目的は、カート画面や商品一覧ページへの誘導などECサイト内の回遊を促し販売を促進することです。内容としてはアイテムやキャンペーンなどの詳細な情報、細かなディテールや制作背景などが掲載され、ランディングページとしても利用されることが多いコンテンツとなります。
下記表の数値は過去にトライムで制作したページの計測データです。この内容からは特集ページを経由したユーザーは経由しないユーザーに比べてカートへの追加率が高く、ページの離脱率が低いことが読み取ることができます。これらは特集ページコンテンツが実際に商品購入の手助けになっていることを表していると言えるでしょう。
特集ページを経由してカートへ追加した割合
ステップ | ユーザー数 | 放棄率 |
---|---|---|
1.特集ページ | 100% | 35% |
2.商品一覧・詳細ページ | 65% | 93% |
3.カート | 4% |
特集ページを経由しないでカートへ追加した割合
ステップ | ユーザー数 | 放棄率 |
---|---|---|
1.特集ページを含まない | 100% | 59% |
2.商品一覧・詳細ページ | 41% | 96% |
3.カート | 2% |
このように特集ページは、ユーザーのアイテムへの理解を深めたりブランドへの愛着増加やファン化の要因といったブランディング面と、売上などに直結する2方向の効果を見込むことができます。
効果的な特集ページの作成について
トライムの特集ページの制作実績から、特集ページの制作にはいくつか重要な要素があることが判明しています。
特集ページ内での効果的な導線設計について
まず、売上向上などの目標達成に向けた効果的な導線設計について。
特集ページ内に商品詳細ページへのボタンなどの導線が存在しない場合、導線が存在するページと比較して離脱率が2倍、ページスクロールも2分の1しか行われないことが判明しています。ユーザーの心理として、特集ページ内からスムーズにアイテムの購入まで至るルートが存在しないことがストレスになっていると想像することができます。
商品詳細ページではなく、商品一覧ページへのボタンのみが導線として設置されている場合、やはり離脱率の上昇が見られ、商品一覧ページ、商品詳細ページと遷移するにつれて段々に遷移率が下がっていく様子がデータから計測できました。この場合では購入までのクリック数の多さが負荷になっていると推測されます。下記の表は、特集ページからカートまで遷移するのに必要なクリック数別にユーザーの遷移率と放棄率を示したものとなり、実際にクリック数が多い方がどちらの数値も大きくなっていることが確認できます。
特集ページからカートへ追加するまで2クリック必要な場合のユーザーの割合
ステップ | ユーザー数 | 放棄率 |
---|---|---|
1.特集ページ | 100% | 28% |
2.商品一覧・詳細ページ | 72% | 93% |
3.カート | 5% |
特集ページからカートへ追加するまで3クリック必要な場合のユーザーの割合
ステップ | ユーザー数 | 放棄率 |
---|---|---|
1.特集ページ | 100% | 57% |
2.他特集・商品一覧ページ | 43% | 20% |
3.商品一覧・詳細ページ | 34% | 93% |
4.カート | 2% |
また、ページ内のどこに導線となるボタンを配置するかも重要です。
ページ最下部まで次ページへの導線が存在しない場合は離脱数が高くなりやすいのですが、ページ中程に適切に配置することで大幅に離脱数が減少することが計測データから明らかになっています。
これ自体はマガジンなどの記事を掲載するサイトでは一般的な傾向です。ECサイトの特集ページでもそれらのサイトと同様に、内容を最後まで見せたい場合は次ページへの導線をページ下部に、次のコンテンツへと誘導したい場合は適宜導線となるボタンを設置することが重要になります。
導線設計についてまとめると、適切に目標達成に結びつく箇所への設置が非常に重要です。基本的なことのように思えますが、ECサイト上のシステムの制約であったり、特集ページ制作時の優先順位の見誤りなどによって往々にして軽視されがちなポイントです。効果を見据えて適切な動線設計を心がけましょう。
効果的な特集ページ制作テーマについて
また、特集ページの中でも、ガイド的な要素を持つコンテンツはユーザーがアイテムの購入まで至りやすいという結果が計測データから読み取れました。
その特徴は、特定のアイテムやカテゴリから「ラインナップの紹介」「アイテムの特徴」「特徴を生かしたコーディネート」「パーソナルカラー別・骨格別」といったように、掘り下げた情報を基にアイテムを紹介するようなものでした。
売上ランキング上位やトレンドのアイテムをただおすすめするのではなく、ユーザー一人ひとりに似合う、適合するアイテムが見つけられるコンテンツが実際のニーズとして求められていると推察されます。実際に特集を制作する際はこちらを参考にしてみてください。
まとめ
ただ一口に特集ページといっても扱うテーマやデザインは様々ですが、肝となる要素さえ外さなければ売上などの数値向上に貢献する非常に重要なコンテンツです。
トライムではアパレルブランドの特集ページに関して豊富な制作実績があり、売上の向上とトレンドを押さえたデザイン性の両方を大切にして制作を行わせていただきます。