自社で運営するECサイトの売り上げが思うように伸びない、より使いやすいサイトにしたいなど、運用担当者としてサイトの改善を考えることがあると思います。ECサイトはそのまま自社売り上げにつながるため、ユーザーにとって使いやすい魅力のあるサイトかどうかは非常に重要であるでしょう。この記事では、 ECサイト改善のために取り入れたいUIトレンドをご提案します。
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スプリットスクリーン
画面を2つ以上に分割するUIをスプリットスクリーンと呼びます。昔からあるUIの1つで、PCでは左右、スマホでは上下に分割するデザインが多く見られます。 これによって画面上に同時に2つの異なる情報を表示することが可能です。ECサイトであれば、片方の画面に商品画像の詳細、もう片方の画面に商品の説明を入れるような使い方が可能でしょう。
音声認識UI
アップルの「Siri」、Googleの「Google Assistant」、アマソンの「Alexa」などのスマートスピーカーに実装されているAIアシスタント機能が有名な音声認識ですが、この音声認識の最適化がデジタルマーケティングやSEOという分野の成功において近い将来重要なものとなると考えられています。
実際にこの技術がユーザーに浸透するのはまだ先と思われますが、音声検索をサイトに取り入れることが、今後のUIトレンドになる見込みが高いのではと考えられます。例えば、目的の商品を探すときに、商品名をキーボードで打ち込むよりも、音声で入力する方がはるかに早く、これは文字入力が苦手という人の代替方法になるかもしれません。特に高齢者は文字を打つのが遅いので、音声入力の方が便利と感じる方もいるでしょう。しかし、Webサイト上で音声検索や音声入力に対応させるには現在では方法が限られ、一部のブラウザでしか対応していなかったり、専用のアプリを開発することが必要になります。この意味では、まだ音声認識UIは誕生したばかりの技術ですが、今後大きく成長する可能性を秘めています。
AIによるサポートUI
ECサイトでよく見る「あなたへのおすすめ」といった推薦商品の提案をさらに一歩進め、AIを使い ユーザーをサポートするUIもトレンドになってきました。その中でも以下の3つがAIサポートの主流です。
チャットボットサービス
サイト上の『よくある質問』や『カスタマーサービス』などに設置するチャットで、 ユーザーとAIがコミュニケーションを取るサービスです。従来の決まった言葉のみの回答ではなく、記録された会話を学習して、 入力された文脈を解釈して返答してくれる ログ型、 事前にシナリオを作成し、ユーザーが選択式で回答をすることができる選択肢型など、 状況に応じて適したサービスを使い分けるのが良いでしょう。
コーディネート提案
ファッション業界に限った技術ですが、AIからの簡単な質問に答えることで、自動的に好みを学習しコーディネート提案してくれるサービスが存在します。AIがアパレルサイトの購入者のデータを蓄積していけば、 ユーザーそれぞれに適したコーデを提案でき、データの蓄積によって、その精度はどんどん上がります。
レコメンド機能
レコメンド機能とはおすすめ商品を紹介するサービスです。従来のECサイトでも一番売れている商品などをおすすめとして提案しているものがありますが、ここで挙げているものは前述のコーディネート提案と同様に、購入者のデータをAIが蓄積し、 ユーザーそれぞれの属性に対応した商品紹介を行うというものです。これらの技術はユーザーの行動だけでなく、利用時の季節や流行など様々な判断条件をもとに提案を行います。
動画を用いたUI
動画を用いることで、静止画よりも多くの情報をユーザーへと提示することが可能です。例えば、ECサイトの商品詳細ページで動画を実装することで、実際に商品が動く姿や360度全方向から商品の外観を確認できるようにすることが出来ます。同様の表現は3Dアニメーションを使用することでも実現することが可能です。
まとめ -モバイルファーストのデザイン-
2019年7月のLINE株式会社による調査ではインターネット利用者の54%がスマートフォンのみを利用しており、この割合は年々増加傾向にあります。また、ショッピングの利用に限っては2019年の段階でパソコンよりもスマートフォンを利用するユーザーの方が多いという調査結果も出ており、最適なUI/UXのことを考えるならばモバイルファーストが基本と言えるでしょう。
本記事で紹介した技術/手法はモバイルファーストとして考えると実装が難しいものもあるかもしれませんが、どれもモバイルまで意識し、適切なUI設計ができれば非常に大きな武器になると考えられるでしょう。